電子カルテ
電子カルテの導入費用は?費用相場やコストを抑える方法について
2024.10.30
いざ電子カルテを導入しようと思い立って、まず気になってくるのはかかる費用(コスト)に関することではないでしょうか。そこでこの記事では、電子カルテ導入費用のおもな相場の目安や費用の内訳、導入コストを抑えて賢く電子カルテを新規導入するポイントなどをご紹介します。これから電子カルテの導入をご検討中の医療機関の方は、ぜひご参考にしてください。

目次
電子カルテの導入費用の相場
電子カルテの導入には、どのくらいの費用がかかってくるのでしょうか。平均した場合、電子カルテの新規導入においてかかる費用の相場は「300万円」程度とされています。
しかし電子カルテの運用システムやサービスには、非常に多くの種類があります。導入方法や規模感によって相場は大きく異なるため、なかには1,000万円を超えるものも。機能性や使いやすさと、かかるコストのバランスをとってサービスを選ぶことも必要になってきます。
また、電子カルテには「オンプレミス型」と「クラウド型」があり、それぞれ相場が異なります。
オンプレミス型電子カルテシステムの導入費用相場
オンプレミス型電子カルテシステムとは、自院内でサーバーなどを用意し一から構築していくシステムのことです。このため導入費用も高めになることが一般的で、「300万円~500万円」ほどがおもな相場の目安とされています。
クラウド型電子カルテシステムの導入費用相場
クラウド型電子カルテシステムとは、サーバーはベンダー(提供元)側で提供されるものを借り、ベンダーが用意したアプリケーションなどを運用する形のシステムです。サーバーなどを自社で設ける必要がないため、導入費用も低めに抑えられる場合が一般的です。相場としては「100万円~200万円」ほどが目安となっています。
電子カルテの導入・運用にかかる費用の内容
電子カルテの導入にかかる費用も重要ですが、運用開始後にかかってくる費用のことも考える必要があるでしょう。ここでは、電子カルテの導入および運用(維持・管理)にかかる費用の内訳についてご紹介します。
初期費用・月額費用
まず、システムの導入にかかる初期費用があります。それに加え、運用開始後に維持管理のランニングコストが定期的にかかってきます。
周辺機器の費用

システムそのものに関する費用のほか、運用に必要なパソコンやサーバーなどの周辺機器のコストもかかります。
電子カルテのシステム形態によって必要な機器は異なり、一般的にはオンプレミス型電子カルテシステムのほうが使用機器は多くなる傾向にあります。一方で、クラウド型電子カルテシステムは導入時に必要となる機器も少ないため、費用も抑えられます。
他システムとの連携費用
電子カルテシステムを運用するには、他システムとの連携が欠かせません。会計システムや検査機器などと連携させるにもコストがかかる場合があるため、意識しておく必要があるでしょう。
サポート費用
システムを安定運用するために必要となるサポートについても、オプション費用がかかる可能性があります。システムによっては月額費用にサポート費用が含まれている場合もあるため、それらを必ずチェックしておきましょう。
システム更新・メンテナンス費用
電子カルテシステムの多くは定期的にバージョンアップが行われます。最新版にアップデートする際に、更新費用が必要な場合もあります。
また、オンプレミスの場合は定期的にサーバーメンテナンスを実施する必要もあるため、それらにかかる費用も想定しておきましょう。
電子カルテの導入費用に影響する要因
電子カルテの導入費用は、システムによって差があると先に述べました。その要因は、どのようなところにあるのでしょうか。
ここでは、電子カルテシステムの導入費用の差に影響してくるポイントをご紹介します。
システム形態
まず、システムの形態が導入費用に大きくかかわってきます。具体的には、オンプレミス型かクラウド型のいずれかということです。
一般的に、クラウド型の場合は自院にサーバーなどの周辺機器を設置する必要がないため、比較的費用を抑えられるとされています。導入時の費用を意識して選びたい場合は、クラウド型がおすすめといえるでしょう。
レセコン一体型か分離型か
電子カルテシステムには、レセコン(レセプトコンピューター)が一体になったものと分離型のものが存在します。導入費用の面では、単独ではなく一体型のものを導入した場合に費用が高くなる場合が一般的です。しかし、長期的に見れば一体型を利用するメリットが大きくなる可能性もあるため、よく検討することをおすすめします。
ライセンス数
利用人数によるユーザーライセンスの数や、運用するパソコンの台数によるクライアントライセンスの数によって導入費用・運用費用が変わってきます。
利用人数やパソコンの台数が多くなる大規模病院ほどライセンス数が増え、それらのコストが高くなります。
カスタマイズの有無
電子カルテによっては、医療機関や診療科目に合わせてカスタマイズすることが可能なものもあります。カスタマイズすることにより使いやすさは大きく向上しますが、一般的にカスタマイズ性の高いシステムのほうが高価になります。
サポートサービス
導入時の使い方説明や事前研修、またトラブル発生時にはサポートサービスの利用が可能です。このサポートに関して、別途有料となるか無料(他の費用に込みとなっている)かは、提供元によって異なるためよく確認しましょう。
電子カルテの導入コストを抑えるポイント

電子カルテシステムは、1度導入したら長く使っていくものです。機能や使いやすさとコストのバランスを慎重に見ながら導入を考えなければなりません。
ここでは、電子カルテシステム導入時に賢く費用を抑える方法をご紹介します。
クラウド型を選ぶ
オンプレミス型にもメリットがありますが、やはりサーバーなどの機器を用意する必要があるため、どうしても導入コストは高額になります。導入コストを最小限に抑えてスムーズな導入を目指すのであれば、パソコンなどの端末があれば使用開始できるクラウド型電子カルテシステムを選ぶのがおすすめです。
複数のサービスの見積りをとる
導入目的や必要条件をあらかじめ洗い出しておき、それを前提として複数のサービスの見積りを取っておきましょう。
慎重に比較検討することで、費用対効果が高く自院のニーズに合ったサービスを最終的に選定することができるはずです。
補助金を活用する
補助金制度をうまく活用し、導入コスト対策とする方法も一案です。以下のような補助金制度が電子カルテシステムの導入に活用可能なため、ぜひ詳しくご確認ください。
・IT導入補助金
中小企業や小規模事業者がITツールを導入する場合に活用可能な、国の補助金制度です。医療機関におけるデジタルツール導入の際にも、規模によっては対象となります。
・東京都地域医療連携システムデジタル環境整備推進事業
(https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/ict.html )
東京都保健医療局が設けている制度で、地域医療連携での情報共有に必要なサーバーシステムを導入・更新するために必要な経費を支援するものです。支援内容にはサーバーなど 機器の導入費、システム設計・開発費、ネットワーク構築費、セキュリティ強化費、取付工事料が含まれます。
電子カルテの導入ならクラウド型電子カルテシステム「MAPs for CLINIC」
機能や使いやすさは重視したい、でもかかる費用も気になる……そのようなお悩みをお持ちの場合におすすめしたいクラウド型電子カルテシステム「MAPs for CLINIC」をご紹介します。
クラウド型電子カルテシステム「MAPs for CLINIC」とは?
すぐれたUI(ユーザーインターフェース)で、低コストながら納得の使いやすさを実現したクラウド型電子カルテシステムです。初期費用0円を実現しただけでなく、ハードウェアもスペックを満たせば市販のものを活用可能。指定の機器を購入しなくでも運用を始められるので、新規導入時のコストを低く抑えられます。
まとめ
今回は、電子カルテシステムの導入にかかるさまざまな費用についてご紹介しました。システム自体の初期費用だけでなく、機器やランニングコストについても目を配ってトータルコストで検討しましょう。
今回ご紹介した「MAPs for CLINIC」は、必要な機能や使い勝手を損なうことなく、低コストで導入可能なおすすめの電子カルテシステムです。無料体験もご用意していますので、電子カルテの導入にお悩みならぜひEMシステムズにお問い合わせください。
この記事を書いたライター

氏名 株式会社EMシステムズ
1980年創業の医療(クリニック・保険薬局)、介護/福祉業界向けのシステム開発・販売・保守を行う企業です。現在は北海道から沖縄まで、多くの全国の医療・介護施設様に当社の各種システムをご利用いただいております。
ピックアップ記事

電子カルテの種類(クラウド型・オンプレミス型)と選び方のポイント

電子カルテメーカーを比較検討する際に重視したい選定要件

電子カルテの導入費用は?費用相場やコストを抑える方法について
